レオタードに開眼したのがいつだったかは、わからない。

新聞のインターハイの特集記事に女子高の新体操部の写真があり、[ピチピチの服]が新鮮で切り抜いてスクラップ帳に貼ったことは覚えている。何歳頃だったか。
同じ頃、同じ学校をテレビも特集し、練習風景を映した。もちろんレオタード姿。
信じられないくらい、のけぞると、つま先が頭についた。大開脚もすごかった。

そして、禁断の胸元──汗に濡れたレオタードからブラジャーの形が浮き出していた。
それを恥ずかしがる余裕もないほどのハードな練習を積み重ねていた。
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新しい意味でレオタードに魅惑されたのは、中学生の頃に創刊された雑誌に載った、人気アイドルのグラビアだった。
正直言って、レオタードが似合っていないのだ。イメージとかけ離れすぎた。
しかし、レオタードの魅力は、それくらいのほうが伝わった。
脈絡もなく着せられて、戸惑っているような表情が新鮮だった。

静止画で鑑賞する水色のレオタード。タイツなし。直立を斜め後ろから写せば、小さめのお尻が可愛い。
遠慮ないバストショットでは、乳房の美しさを褒めてあげたかった。お尻も胸も丸わかりなのに、彼女の表情に羞恥はなく、慣れないで少し戸惑っている、としか見えなかった。

アイドルでも笑顔を見せられないの?
それなら、恥ずかしがれば?

シルエットはヌードなのだ。恥ずかしいはずなのに。
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ついに、生のレオタードに接することとなった、高校時代。

新入生からレオタードでダンスの授業を受けることになった。
しかも、体育祭で披露するという。

渡り廊下でレオタード姿の数人の一年生とすれ違うこともあった。(長袖、ローレグ、タイツなし)

とにかく、生々しい。

当時の制服スカートは標準で、脚は見えなかった。
レオタードだと、それが丸見え。

もっとも、脚やお尻はブルマ姿でも同じだが、
バストが──双丘となって現れるのだ。

それなのに、みじんも恥ずかしがっていない。
授業が楽しみ、といった表情で歩き去った。
男子の目など気にもしてない?
ともかく、女子高生ともなれば、レオタード姿を見られても、もはや平気だったらしい。

実際に後輩にインタビューしたから間違いない。

ただし、一か所だけ例外があるという。
それは、お腹だ。
ぽっこりしたお腹だけはなりたくない。見られたくないと女子高生たちは口を揃えた。

レオタードに着替えるとき、誰か一人は半裸で転ぶということまで楽しそうに明かした彼女たちの言うことだ。

嘘とは思えない。
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