『ルババ!ノクマトホキニハッヘカハニモカザヤンテアエマシ!』
アミヌマーに向かっていく銀鳥。
鉤爪を出し、かまえる。
『バタレ!ンカシンカシ!リジュツロモ!ノモヘシボベカハニミタヘウホソロスマ!』
拳を振り上げ、銀鳥の鉤爪が当たる前に空気を叩き上げる。
直接当たってはいないのに、とんでもない圧と突風で弾き飛ばされる。
この翼がなければ、また地面に叩きつけられて居ただろう。
「ぐっ、くそ...っ!」
近づけない、俺には勝ち目がない、と叫ぶ。
「でも、俺は戦う!」
もう一度爪を広げ、接近する。
何度も弾かれは、接近するを10回は繰り返した。
だんだんと地面に近づいて来ていて、非常に不味い状態だ。
「どうにかしないと...!」
jet pack
jet sniper
リボルブオンし空を飛んできたのは、雷夢。
「私はもう必ず叶えたいって言う事がない、地球が消えれば元も子もない!今は共闘だよ!」
空を飛びながら器用にスナイパーライフルを構える。
「俺たちも飛べねえかな...」
ただ見上げるだけのカイル、ゆう、しーるど、はくが。
「jet packは小型だから探せば何個もあるだろ!探せ!」
ゆうがそう一喝すると走り出す。
他のヌマーを倒す目的も合わせて。
「あ、おう!」
カイル達が返事をし走り出した。
「流石に何度もあの圧を浴びてると体が痛い....っ」
ステッキを握りしめてそう声を搾り出すように言う。
「でも、勝たないと...!」
雷夢がそう言った。
「うん、そうだよね、まだ負けてなんかいられない!」
ステッキをアミヌマーに振う。
先端から炎が吹き出し、ヌマーを燃やす。
『ジリミシハシカメ、ノエ!ベロ、ハソネウロボモヒタアロマシ!』
雷夢が頭を狙い弾を放った。
ヌマーの目線が雷夢に行き、拳を振う。
先程までの圧よりも重い空気が、全身に衝突する。
地面に突き落とされ、背中を強打する。
「ぐっ!」
げほげほ、と咳をしながら体を蹲らせる。
「やるね...」
まだ負けてない、と言い放ちjet packでまた接近する。
『ジャラバ!ナッナホチセオ!!』
体を躍らせ、全方向に圧を飛ばす。
予想外の行動に体が反応できず、二人とも弾き飛ばされる。
ビルの壁に衝突した銀鳥は、そのままずりずりと地面に落ちる。
「か、っ、は...っ」
ステッキが折れ、magicianバックルが消えた。
「ま、だ、たたかわ、ないと...!」
遠くを見ると、なんとか雷夢は立っているかと思っていたが。
地面にぐったりと倒れている。
体を襲った衝撃を忘れて駆け寄る。
「雷夢...!」
体が、モザイクのように消え掛かっている。
これはあの時見た、西園寺と同じ。
「そんな、待って、なんで...っ!」
「ここまで、なんてね...っ」
IDコアに亀裂が入っている。
「らいむ...っ」
Brad lose
無慈悲にも、退場の音声が流れる。
ベルトとバックルだけが落ち、雷夢が目の前で消えた。
「....っ」
sniperバックルを握り、立ち上がる。
LUSHの灰色の複眼が、暗く光った。
「お前を許さない...アミヌマー!!」
sniper
Snipe Raven
翼を広げ、ライフルを構える。
カイルは西園寺の事を思い出したのか、俯いている。
jet packバックルを握り、カイルに渡す。
「絶対に勝つよ、カイル!」
「ああ、そうだな」
続
ご愁傷様です雷夢さん
最後までヒーロー
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