パパ活アプリ
愛人契約
パパ活アプリに登録して、若い女の子と食事をしている。
別に何がしたいわけでもないのだが、女房を早くに亡くして、一人の時間が長かったのだ。
職場の部下がパパ活アプリで出会いがあったと話をしているのを聞いて、初めてパパ活という言葉も知った。
正直、スマホを使いこなせているとも言えなかったし、アプリが何なのかもよくわからなかった。
ただ、誰でもいいから一緒に過ごしてほしいという衝動にかられたのだ。
私は、毎週金曜日の仕事上がりに女性と約束をする。
だから、彼女に初めて会ったのも金曜日の夜だった。
繁華街で待ち合わせたので、周りはカップルだらけだった。
ただ、私たちはお互いスーツを着ていて、まるで仕事中のような雰囲気だったと思う。
彼女は営業をしているらしく、人脈を作りたくてパパ活をしているらしい。
部下の話していた、言ったら悪いが馬鹿そうなパパ活アプリの利用者と少し雰囲気が違う気がした。
二人で仕事の話をして、食事をして、お酒が入っていたので、酔いを醒まそうと公園を歩いた。
彼女は早くに両親を亡くして、一人で生きていること、金曜の夜は無性に寂しくなるから誰かと食事がしたかったと語った。
私と似ている。失礼ながらそう思った。
連休の前は寂しくて、自分が一人なのだと思い知らされた。
そんな時にパパ活アプリで食事代と少しのお小遣いを渡せば、綺麗な女性が一緒に食事をしてくれたのだ。
「休日はどうしてるの?」
私がそう尋ねると彼女は、
「大抵家にいますよ。寂しいくせに出不精で」
と答えた。
「もし、休日も一緒に食事してほしいと頼んだら迷惑かい?」
私がそう尋ねると、彼女は少し目を大きくして、首を振った。
「じゃあ、お願いするよ。もちろん、料金は言ってくれたら払うから。僕も……一人でいるのは寂しいんだ」
私が苦笑いをしながらそう言うと、彼女は私の方を向いてほほ笑んだ。
それは、その日で一番きれいな笑みだった。
彼女との出会いで何が変わっていくのか、すごく楽しみだ。
お見合い
筆おろし
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